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2015-04-25 文字は入力しない

ココメトロというアプリが生まれるまでに、わたしがどういうことを考えていたのか、思い出して書き留めておこうと思います。

コンテストで賞を頂いてからというもの、このアプリに対して様々な感想を頂きました。そんなふうに受け止められたのか、と驚くこともあったので、ひょっとしたらこの雑文も誰かの役に立つことがあるかもしれません。


ココメトロは、東京メトロオープンデータ活用コンテストの応募作品でした。このコンテストを知ったのは、ネット上のニュースサイトでした。

アプリの開発コンテスト。個人でも企業でも応募可。賞金あり!

スマホアプリを作ったことはあったので、頑張れば入賞くらいならできるかもしれない、と最初は思いました。とりあえず、応募できるかどうかは分からないけれど、APIのユーザー登録をして、何ができるかを調べ始めました。

コンテストのお題は、「東京メトロをご利用になるお客様の生活がより便利でより快適になるようなアプリ」というものでした。

電車に乗る人が使うスマホアプリといえば、ひとつしか思い浮かびません。

乗換え検索のアプリです。

出発駅と到着駅を入力すれば、どの路線を使えばいいか教えてくれる、大変便利なものです。わたしもよく使います。

これから電車に乗ろうとする人が使うスマホアプリで乗り換え検索以外のもの、なんてさっぱり分かりません。ああいう便利なものがあるのに、わざわざ別のアプリを作る意味があるのか?なんて考えた時もありました。

初めての場所に行く時にお世話になる、乗り換え検索のアプリで、私にとって気に食わないところがあるとしたら、それは目的地の駅名を入力しなければいけない点です。

スマートフォンや携帯電話で文字入力というのは、日頃パソコンをよく使っている私にとっては、かなりイライラさせられる作業です。それで大学の卒業論文まで書く猛者もいると聞いたことがありますが、わたしの場合は、打ち間違い、誤変換ばかりでさっぱり先に進みません。ぜんぜん「スマート」じゃない。「ヒト」の進化の最先端を行く機械を操作しているのに。

「サル」に戻った気分で一文字一文字ゆっくり打ち込んでいる間に、目の前に次の電車がやってきてしまい、この列車に乗るべきか乗るべきでないのかわからず、オロオロする、なんてこともありました。

こんな経験があったので、これから作るアプリは「文字を入力しない」ことにしよう、とまず決めました。

次回へ続く


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